皆さんこんにちは!アポカレッジ編集部員の田村です。
今回はテレアポ用の台本(トークスクリプト)を作るコツをご紹介します。
テレアポに必要なもの、それが「台本」です。
トークスクリプトと呼ばれることも多く、テレアポでの基本的な会話の流れや相手からよく質問される内容を事前にまとめたものです。
良い台本があればそれだけテレアポは楽に、効率的になります。
一方で準備が不十分なら、なかなかアポが取れず苦労することになるでしょう。
今回は元テレアポ営業マンだった田村が「テレアポ台本を作る上で押さえるべき4つのコツ」についてお伝えしていきます!
本記事は新人マーケター田村の主観を多分に含んでおります。アポカレッジ!は皆様と共にステップアップをすることを目的としたメディアですのであえてこのようなスタイルでお届けしております。情報の取り扱いは皆様の自己責任にてお願いいたします。
テレアポの台本作りのコツ4選
それではここからテレアポの台本作りのコツをご紹介します。
こちらは、私が営業マン時代に教わったことと、マーケティングを勉強しインサイドセールスとしてコールに取り組む中で覚えた内容です。
現場のたたき上げのテクニックとしてぜひ参考にしてみてください。
ターゲットとコンセプトを確認しよう!
まずは、「ターゲット」と「コンセプト」を確認しましょう。
テレアポもベースにあるのはマーケティングです。
見込み客が興味を持つ点を押さえているからこそアポに繋がります。
例えば、「大手企業で全社的なコストダウンが課題の会社」であれば、最低でも「コストダウン」につながる商材についてテレアポするべきです。
その上で、大手企業だからこそ感じる課題は何か探っていき、自社商品でその課題が解決できそうか考えましょう。
例えば、よりコストの安い複合機への入替であったり、LED照明による節電もあり得るでしょう。
あるいは、テレワークの普及を見据えてのオフィスのダウンサイジングというのもあり得るかもしれません。
見込み客の課題解決に役立つメリットや機能はこじつけでもいいので全て洗い出しましょう。
この作業が出来ていると、テレアポテクニックに頼らなくてもスムーズにアポが取れます。
シンプルにメリットを伝える構成で書こう
自社のコンセプトや売りとなるポイントを整理出来たら、実際の台本に落とし込んでいきましょう。
BtoBにおけるテレアポトークで重要なのは、「出来るだけコンパクトかつ早期にPRポイントを伝える」ことです。
テレアポは相手の業務時間を奪う側面があることは否定できません。
一方で有益な内容であれば商談がセッティングされるのも事実です。
そのため、面倒だと思われる前に「この話は御社にとって有益な内容だ」と速やかに理解してもらう事が重要なのです。
なので、次のようなコンパクトな構成でトークしましょう。
【簡単な名乗り】-【PRポイント】-【テストクロージング】-【日程調整】
【簡単な名乗り】とは?
自己紹介は本当の最小限でかまいません。
「お世話になります。●●株式会社の田村です」でこのフェーズは終了です。
あっさりし過ぎなくらいあっさりですが、この方がPRポイントに即座に入れるので効果的なのです。
ここで次のような非常に長い名乗りをしたらどうなるでしょうか?
「お忙しいところ失礼いたします。私、業界で30年に渡って●●を扱っており地域に根付いた活動をしている●●株式会社の田村と申しますが、貴社のHPを拝見して非常に素晴らしいと思いましてぜひ一度お話をと思ったのですが、今少々お時間よろしいでしょうか?」
このようにダラダラと長ったらしい表現をしてしまうと、これ以上の話を聞く気が無くなってしまうのではないでしょうか?
出来るだけシンプルに本題に入りましょう。
【PRポイント】とは?
一体どのようなサービスか、どのようなメリットがあるのかを一息に伝えてしまいましょう。
この時、アピールポイントがたくさんあったとしても使い過ぎないのがポイントです。
アピールできる内容ががたくさんあればあるほど、あらゆる角度から打ち出したくなるのは仕方ありません。
しかし実際には一度に多くのアピールポイントを伝えたところで相手は受け止められないのです。
【サービス概要】→【コアになる強み】(→【相手によってはサブとなる強み】)
この三段階でコンパクトにまとめてしまいましょう。
この時、意外と重要なのが声による表現です。
テレアポは声だけでサービスの良さを伝えなければいけません。
なので、「ここは声を少し高めに……」「ここは強調したいので少し強めに……」と話し方も工夫する必要があります。
なので、強調すべき部分や話し方のコツも記載するようにしましょう。
プリントアウトした台本にメモを書いても良いですし、エクセルやワードで作る際に太文字や赤字で強調をしても良いでしょう。
話す内容だけでなく、話し方も確認できるように台本に書き込んでおきましょう。
【テストクロージング】とは?
テストクロージングとは、「興味・関心があるか?」を確認することです。
興味がちゃんとあるなら「YES」と答えられる質問をして、その返答によって興味があるかどうかの見極めが出来ます。
具体的なテストクロージングのコツは、「メリットはあるか?」「事例集があるが興味はあるか?」「今●●について調べているか?」などと端的に問う事です。
いきなり「商談がしたいので日程を教えてください」と聞いたら基本的にはNOが出ますが、上記のようなハードルが低めの質問であればYESが出ます。
そして、YESが出たらそこから次の日程調整に入るのです。
ちなみにNOが出たとしても、質問をしたり切り返しをする中でアポ獲得は可能です。
むしろ、きちんとネックを話してくれる人の方がコミュニケーションが取れる分アポになる可能性はあります。
テストクロージングに特化して解説した記事も書きましたので、併せて参考にしてみてください。
日程調整
最後が日程調整です。
これはテレアポ独自のテクニックがあり、知っているか知っていないかでアポ獲得率が変わります。
具体的には「●日~時か、●日~時かどちらがご都合がよろしいですか?」と二者択一で聞くことです。
こうすると、そもそ訪問してOKかNGかではなくて、「訪問する前提でいつが良いか?」という思考に誘導することが可能です。
商材に対するニーズが全くない人や、テレアポを嫌気している人には残念ながら効果はありませんが、ちゃんと興味を持っている人であればこの言い回しをすることできっちりアポが取れます。
二者択一方は知っているかどうかだけの問題なので、早速今日から使いましょう。
想定されるネックと切り返しも考えておく
さて、台本通りスムーズに伝えられたとしても、ネックやお断りの言葉が出てくることはよくあります。
1、2回の断り文句でめげていてはアポは全く取れないので、切り返しが出来るように準備しましょう。
例えば費用が高いと言われたとしたら、競合サービスよりもリーズナブルである点を伝えたり、既に知らず知らず支払っている金額よりも安くなるなどです。
また、なぜそのように感じているのか、2,3質問をしてみるのも良いでしょう。
既にコミュニケーションの流れに入っているので、そのままガチャリと電話を切られることはほぼありません。
もし相手が誤解していて、実際には大きなネックが無い際はそれを率直に伝えればよいのです。
自分なりに出来る限り粘ってみることが大切です。
「こじつけ」のトークも準備する
基本的にはターゲットにマッチしたコンセプトとPRポイントを考えてテレアポの文面は作るべきです。
一方で、「いや、実は弊社の広告を活用することで既存の広告より●●%のコストダウンが……」という風な強引なトークもあります。
このようなこじつけのトークも引き出しとして持っておくと良いでしょう。
なぜかというと、見込み客のニーズというのは本当に様々なので、思いもよらなかったようなニーズやネックが出てくるからです。
「テレアポ」の目的は、「アポを取って商談の機会を得ること」です。
それを踏まえて考えれば、こじつけでもまずは興味を引けると良いですね。
仮に受注につながらなくても、良い印象を残して定期的にアプローチしていればニーズが出た時に受注できるかもしれません。
完全な嘘はダメですが、多少こじつけたり誇張するのは許容されると思って色々なトークを用意しましょう。
営業会社のトップセールス直伝!アポが取れる例文
それではここで、基礎的なテレアポの台本をご紹介します。
これまで上司から教わった知見や、現場で試行錯誤しながら得たエッセンスを基に、実際にアポが取れるレベルのものを書いてみました。
幅広い商材で応用できると思うので、ぜひ参考にしてみてください。
お世話になります。
●●株式会社の田村ですが、営業ツールの件でお電話しました。今、営業部の●●様いらっしゃいますか? →(YES、そのままつないでもらえた場合は本題に)
→(NO、何時頃なら在社かを聞いてかけ直す)
→(要件を聞かれる:ツールの営業だと伝えてつないでもらうよう伝える)
→(YES or 本人だったケース)お世話になります。●●株式会社の田村です。弊社は営業支援用のツールを開発している業者でして、問い合わせフォームからの営業メール送付を自動化できるツールを開発したんですね。
1時間程度で何千もの会社にアプローチできる点が特徴で、
実際に利用したお客様だとCPA5,000円以下で月間30アポ獲得している事例などもあるのですが、
新規開拓に活用が出来たらメリットはありますか?
→YES:ありがとうございます!
それでは一度御社にお伺いして詳細説明が出来ればと存じますが、●日~時か●日~時だとご都合はいかがでしょうか?
→NO:(問い合わせフォームからの営業だとクレームが心配)
実は心配しなくても大丈夫なんです。問い合わせフォームからのクレーム率は0.1%も無いんですね。
また、企業イメージ悪化も、一回のアプローチから2、3カ月のスパンを開ければ問題ないともわかっています。
実際に誰もが知るブランド好感度の高い企業の事例もあるのですが、ご興味はありますか?
※日程調整・更なる切り返しに続く。
テレアポの台本はとにかくシンプルに作ろう!
今回はテレアポの台本作りのコツについて解説しました。
テレアポテクニックも重要ですが、それ以上に大切なのはターゲットが興味を持つようなコンセプトやPRポイントを盛り込むことです。
コンセプトがしっかりしたトークであれば、多少たどたどしい言い回しでもしっかりアポが取れるので、ぜひ参考にしてみてください!