
皆さんこんにちは!アポカレッジ編集部員の田村です。
今回は外壁塗装比較サイトの問題点について考察します。
外壁塗装業者と外壁塗装を依頼するユーザーをマッチングする比較サイトがあります。
「一括見積もりサイト」や「ポータルサイト」など様々な名称がありますが、ユーザーにとっては手軽に発注先を探すことが出来るのが特徴です。
また、外壁塗装業者からしてみると、新規集客のための見込み客獲得施策でもあります。
そんな外壁塗装比較サイトですが、「十分な成果に繋がらない……」とあまり良い印象を持っていない人もいます。
実際の所、外壁塗装比較サイトには何か問題があるのでしょうか?
今回はビジネスマッチングサイト運営業者として外壁塗装比較サイトも運営している立場から、業界の実態をお伝えします!
本記事は新人マーケター田村の主観を多分に含んでおります。アポカレッジ!は皆様と共にステップアップをすることを目的としたメディアですのであえてこのようなスタイルでお届けしております。情報の取り扱いは皆様の自己責任にてお願いいたします。
外壁塗装比較サイトの問題点
外壁塗装比較サイトで考えられる問題点とは一体何でしょうか?
今回は内容を分かりやすくするために、「外壁塗装の専門業者」の立場に絞って書いていきます。
説明の都合上、「これは記載したほうが良い」という内容があれば、実際に発注を検討しているユーザーの立場からの問題点も記載します。
1.受注に繋がりにくい
まず一番最初に挙げられるのは、「受注に繋がりにくい」点です。
多くの比較サイトは、案件紹介をする社数が多ければ多いほどもうかる仕組みとなっています。
具体的にいうと、「問い合わせ成果報酬」として見積一件につき紹介料1万円~2万円を貰うような仕組みです。
そしてユーザー一人当たり、仮に5社紹介したら「1万円×5社=5万円」の売上になるのです。
実は多くの外壁塗装比較サイト運営業者は、この紹介社数に上限を設けていません。
通常のホームページからの問い合わせでもコンペになることは良くあるので、3~4社程度の紹介であれば問題はないでしょう。
しかし、これが10社近くになるようなケースだと非常に受注が難しくなってしまいます。
多くの企業が連絡をするのでそもそも連絡が繋がることさえないケースや、価格競争力がある会社が捨て身の値段提示をして競り負けるケース等があるからです。
外壁塗装比較サイト運営業者の側からすれば売上があまりに少ないと倒産してしまうので、ある程度紹介社数を多めにしておきたいという事情があります。
5~6社程度で収まればまだマシではありますが、もし10社以上の競合になるような外壁塗装比較サイトであれば手を出さない方が良いかもしれません。
2.利益を圧迫することも
外壁塗装比較サイトを利用することで利益が圧迫されることがあります。
外壁塗装比較サイトは、それ自体が広告媒体です。
ですので広告費を用意して集客をするという事になります。
広告費は固定費ですので、あまりに金額が大きくなると利益を圧迫します(これは他の施策でも同じです)。
前述のような競合過密で受注に繋がりにくい外壁塗装比較サイトに掲載していると、広告費が丸々損失となってしまうので利益を圧迫することになります。
ただ、上手く受注が出る場合も注意しなければいけません。
外壁塗装比較サイトは相見積もりが前提になるサービスなので、ユーザーは「まずは値段を安くしたい」という認識で問い合わせます。
これを上手く修正していく営業テクニックもあるので一概には言えませんが、何も対策せずに提案しているとどうしても価格勝負になってしまいます。
もしここで「これ以上下げたら利益が残らない」というレベルを下回る金額での提案をすると売上は出るが利益は残らない恐れがあります。
正確にいえばホームページからの問い合わせでも安く買い叩こうとする人は一定数いるのですが、いずれにせよ営業力を付けるか、安い金額でも利益が残るように工夫をしないといけません。
3.問い合わせの対応で疲弊する
最後に問い合わせの対応で疲弊する可能性があります。
幸か不幸か、良い外壁塗装比較サイトであれば問い合わせがちゃんとあります。
月に5~10件程度は安定的に問い合わせが入ることは決して珍しくありません。
一方で、もし営業する担当者が自分一人しかいないというような場合だと、「問い合わせが多すぎて対応出来ない」というケースも増えてくる可能性があります。
本来であればそれぐらい問い合わせが来るのであれば採用を行って事業を大きくするという判断をしても良いとは思いますが、採用は非常にリスクに感じる経営者の方も多いので一筋縄ではいかないでしょう。
そう考えると、もし利用するにしても営業活動をする余力があるのかどうかは慎重に考えたほうが良いといえるのではないでしょうか。
4.悪徳業者が紛れ込むケースがある
どちらかというとユーザー側が感じる問題点ですが、外壁塗装比較サイトは「悪徳業者が紛れ込む」ケースがあります。
専門業者の側からするとあまり煩雑なチェックや与信調査があるサイトは嫌がられます。
せっかく良いと思っても掲載できないのであれば意味がないからです。
そのため、比較的多くの外壁塗装比較サイトが契約書を交わせばどの会社でも掲載できる仕組みとなっています。
反社会的勢力の調査や与信調査を行っている企業は珍しいほうだといえます。
また、これはどの外壁塗装比較サイトでも同じですが、専門業者ではないので技術的な見地から優良業者を判断することまでは出来ません。
理解しようと努力をしていればまだマシで、一切技術的な点には関知しないで運営をする外壁塗装比較サイトもあります。
そのため、技術的には未熟な企業や、中抜きしか考えない企業などが掲載出来てしまうケースがあるのです。
このような形で運営している外壁塗装比較サイトがあると専門業者の側にもしわ寄せがあるので、業界的な課題だといえるでしょう。
外壁塗装比較サイトを使ったほうが良いケース
ここまで外壁塗装比較サイトの問題点について書いてきました。
出来るだけ客観的に問題点を列挙してみましたが、逆にそれでも外壁塗装比較サイトを使ったほうが良いケースはあるのでしょうか?
結論からいうと外壁塗装比較サイトを使うべきケースや、使うべき企業は確かにあります。
そもそも、世の中にニーズが無くて利益を得られる人が全くいないサービスであれば普及しないわけです。
また、「完璧なサービス」も世の中には存在しません。
課題を認識したうえでメリットが得られるとすれば検討の価値はあるといえるでしょう。
ここからは外壁塗装比較サイトを使うべき主なケースについて列挙していきます。
1.集客に苦戦している
集客に苦戦している企業であれば、例えデメリットがあっても外壁塗装比較サイトを使うべきでしょう。
「集客」とは具体的にはアポ獲得の段階の事です。
例えば立ち上げたばかりの企業だと、とにもかくにも見込み客と出会って商談をしなければ売上は増えません。
アポの数を増やせば統計的に受注も増えていきますし、実際にお客さんの声を聴いていくことでサービス改善のヒントも得られます。
まずは集客→受注→納品→アフターフォローの流れを確立しなければ倒産してしまう可能性さえあります。
ある程度受注が増えてきて、利益を残すことが課題になってからより効率が良い施策を検討すればいいのではないでしょうか?
そう考えた時に、良いサイトを選べば少なくとも案件数は確保できます。
その上で、出来るだけ品質もマシなサイトを選ぶことが出来れば、今回の記事で上げたような問題点は緩和できるでしょう。
集客に苦戦している外壁塗装会社は、比較サイトを使って集客をするのがオススメです。
2.事業を拡大したい
事業を拡大したい際にも外壁塗装比較サイトを使うべきと言えます。
例えば地域密着で案件数もそこそこあるとか、品質が極めて良く紹介を受けているだけで経営は十分成り立つという場合は無理に集客を強化する必要はないかもしれません。
むしろ、経費の使い過ぎなどに気を付けながら収支が合うようにしていくことが課題となるでしょう。
一方で、事業拡大のために積極的に打って出る際はどうしても新規開拓に力を入れなければなりません。
なぜなら、紹介案件はいつ来るか不透明で基本的に件数も少ないからです。
高い売上目標を掲げるのであれば、有料の広告施策やテレアポを中心として自分たちから仕掛ける施策が不可欠となります。
そんな時に外壁塗装比較サイトは有効です。
実際の所、様々な有料の施策と比べた際には外壁塗装比較サイトはむしろ安上がりなのです。
10万円ほど使って10件問い合わせが入るとなれば、むしろパフォーマンスが良い広告と判断されます。
営業活動の工夫は必要ですが、多少のデメリットがあったとしても捨てるには惜しい施策と言えるでしょう。
自社が積極的に事業拡大をしたいのであれば、外壁塗装比較サイトはむしろ有力な候補として押さえておくべきです。
問題点はあるが集客に困っている企業は外壁塗装比較サイトを使うべき
今回は外壁塗装比較サイトの問題点について考察しました。
外壁塗装比較サイト運営業者の匙加減一つではありますが、確かに外壁塗装会社の方にとって魅力が少なくなる傾向は否めません。
とはいえ後半に書いたようにメリットを感じられるケースがあるのも事実です。
特に集客力が弱い点が明確に課題であったり、事業拡大を積極的に目指す際はむしろ検討を避けては通れないでしょう。
もし、自社が外壁塗装会社の利用を検討すべきケースに該当するのであれば、出来るだけ優良な外壁塗装比較サイトを探すのをオススメします。
手前味噌ながら、弊社が運営するビジネスマッチングサイト『EMEAO!(エミーオ)』は専門業者様、ユーザー様双方に利益が出るように心を配って運営をしています。
ご興味ある方は、サービス紹介サイトを一度ご確認ください。